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受験生・ピンク大佐の戦い(不定期更新)
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活動記録076:



 ついに、剣舞の舞台が終了。

 朝は集合場所の連絡不手際により、若干の混乱を起こす。会場のホテルは非常に綺麗で、私の格好(軍パンにそれっぽいジャケット)には、不釣合いに思えた。
 本格的な着物を着たのは、此れが初めてだった。帯も結べない状態であったが、着付をしていただき、衣装を身にまとった。藍色の衣装は少し輝きがあり、華やかな衣装を纏った事の無い私は、この時点で、僅かながら、感動を覚えた。
 顔に本格的に細工をしたのも初めてである。ドーランを塗るのが初体験であった。濃い色のドーランを用意していただき、塗った。想像よりも伸び、顔全体が土人形のような色になった。その後、目頭・目尻に紅を入れてもらい、眉にラインを施す。自分の顔でない顔が、鏡に映った。一瞬、恥ずかしさが過ったが、私の酷い顔が若干整って、嬉しかった。この顔を何枚か写メってもらった。後日、貰おう。
 本番は上出来だったと思うが、細かいミスが幾つも在ったのが残念。修正する余地は有る。
 今回は在住外国人の子が多く、大きな興味を示してくれた。「剣道のカッコしてるー」とか、「お侍さんだー」と、駆け寄ってきてくれる(在住外国人の子なので、日本語は実に流暢。両親とは母国語で話しているから、驚きである。)。自分の演舞で、感動――其処までたどり着かなくとも、何かを感じてくれる人たちがいて、其の人たちと触れ合えることは、実に幸せであると感じた。
 太鼓の公演の時は、こんな思いは出来ない。演技の形が違うとか、今回が特別、という理由も当てはまるのであろうが、太鼓の時は、お客さんと触れ合い、感情を直接やり取りする場を持てないことが殆どだ。此れは、太鼓が、殆ど「自己満足」で終わっていることから繋がるものだと、薄々感じている。なんとなく、日頃のストレス発散したいから。親に、やれといわれたから。楽しいから、でも練習は出れない。――求めるものが違いすぎるし、演者としてのプライドも何も無い(様に感じる)。
 今回は違う。本番を見据えて、何日も、何日も、自分たちの動きを磨き、練り、この日を待ち望みながら生活してきた。10月の初めから本格的に練習を始め、約半年間、充実した日々を送った。其の間に、色々なことがあった。最初の本番は中止になり、テストを挟み、親と揉め、私生活に新たな風が吹き込み、腕は筋が浮くようになる。股関節も若干ではあるが、やわらかくなった。生活の中に、確実に「剣舞」が存在した。

 本当なら、「太鼓」がそうであって欲しい。そうしたい。然し、其れが叶わない今、私は新たなものの魅力に取り付かれた。が、此れも「太鼓」を発展させるための一素材と考えている。何故私が「太鼓」に拘るのか。私にも、正直わからない。そう思うから、としか答えようが無い。実際、太鼓の練習時間は短い。剣舞よりも、委員会をやってる時間よりも、非常に少ない部活の時間よりも、断然少ない。其れでも、私は「太鼓」に固執する。理由など、最早無い。


 今後、取り組まなければならない任務は、以下のとおりだ。
 ① Z会・・・まずは今月号を終わらせて、余った時間で、溜めに溜めた分を処理。自らの過ちである。じっくり向き合っていく必要があるだろう。
 ② 委員会・・・新歓。特に重量級の”仕事”は無い。だからこそ怖い部分も有るが、何とかなるだろう。
 ③ 散髪・・・春休み中盤ぐらいに切ってしまおうと考えている。今回は、後ろも今までよりは短くしようと思っている。さすがに邪魔になってきた。今年の夏を過ぎたら、少し我慢して、長髪に挑戦してみる予定。
 ④ メガネチェンジ・・・只の欲望。年に1回は新しいの買いたいな、と思っているのだが、今回は、矢張り顔の形にあっていないのか、フレームが広がってしまっている。もっと掛け心地の良いめがねを選ぼうと思っている。が、今のメガネのデザインは最高である。
 ⑤ 肉体改造・・・多忙さに感けて怠ってきた筋トレを再開し、弛んだ体を引き締めたい。兎に角、筋力を復活させたい。衰え方が異常である。

 たぶん、全てを中途半端にこなす結果になると思うが、やるだけのことはやるつもりである。春休みから、などという甘い考えは持ちたくない。兎に角、今日から。勉強は多少やった。明日も、何かやらなければ。

 クダラナイ人間にはなっていたくない。他人を、自分を、失望させたくない。折角なら、カッコイイ人間でいたいじゃないか。自分のため、他人のため。見苦しい人間には、なっていたくない。


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活動記録075:



 精神的な疲労は大分経験してきましたが、肉体的にも限界が来ています。眠い。眠すぎる。
 この肉体的疲労は、精神的疲労から併発されたものであります。夜寝付けず、寝ても眠りが浅い。マズイですね。他の奴らよりも楽な人生を歩んでいるはずですが、虚弱な部分が露呈しているのでしょう。其処まで強くないのです。

 明日は剣舞の本番。先日のMCを除けば、約4ヶ月ぶりの舞台です。
 何とか頑張ります。


活動記録073:



 今日は、任務に入る前に落ち着いた時間があったので、久しぶりにゆっくり出来た。心身共に穏やかになった。
 お茶会では兎に角喋り捲った。少し喋りすぎたかもしれない。
 
 本当に、我々の代はピンキリで、差が激しい。祭の時代が懐かしく、いとおしく思える。もう、疲れる。


活動記録072:



 本日の任務はMC。長い間演習を重ねてきたが、団体のリハを見ないという暴挙に出たため、なかなか苦しい思いを強いられた。内容も、余り納得の行く物ではなかったが、「不愉快だ」と詰め寄られる場面が無かったのが、救いである。この戦闘は、負けではないが、実質勝ちでもない。ほんの僅かだが、勝ち側に”偶然”傾いただけである。
 今回の任務が中途半端に終わった背景には、準備不足が挙げられる。まず、MCという任務であるにもかかわらず、前後の団体の演目を確認せず、ネタを当てていったのは、最大のミスである。此れは、互いの多忙さが原因であるが、責任は、日頃の多忙を理由にパートナーに全てを託していた私に有る。結果、委員及びスタッフに多大な迷惑を掛けてしまったことをお詫びする。
 また、直前のネタ変更は行うべきではなかった。
 
 もう一つの任務である剣舞は、ブランクが大きく、体のこなしが上手くいかず、もどかしさに駆られた。本番が近いが、演習を満足に行えていない今、即席の戦力を作り上げるしかない。何処まで張りぼてが通用するか、勝負である。

 家に到着後、様々なメールが届いたが、その中でもあるMLに、落胆と、怒りを覚えた。私の責任で有ることは、ほぼ間違いないが、この人たちは、本当に必要なのかどうかわからないことまで、必死になっている。
 我々の学校の生徒たちは、誰もが何かしらプロ並みの能力を持っているにも関わらず、其れを最善の形で活かしきれない理由は、未熟な経験しかしていないところにあると推測する。
 ついこの間まで、義務教育の枠にはめ込まれた生活を送っていた者達が、其れに不満を感じ、飛び出してきたのがこの高校である。元々、能力は有るのだが、其れを生かす術を知らない。そんな人間たちが、如何にして生きてゆくか模索する場所が、我々の学校ではないだろうか。
 よく、我々の学校は”個性的な人の集まり”というが、この表現は的確では無い。私を含め、殆ど皆が”ちょっと活発な普通の人”止まりの”個性的な人予備軍”である。本当に個性的な人間が構成されるのは、学校にいる間で、其の個性を実際に発揮するのは卒業後・・・社会に出てからであると、私は考える。自らの個性を自覚し、様々に未来を発展させられる人間になることこそ、我々の目標ではないだろうか。
 其のプロセスにおける我々の学校の存在意義は、兎角”何でも出来る”だと思っていた。入学前は、信じて疑わなかった。然し、其処には既に暗黙の規制があった。生活を楽にするためだけの、生徒たちが作った、規制。
 我々の学校は確かに素晴らしい。様々な”個性的な人の卵”たちと出会うことが出来た。然し、我々には、自覚が無かったり、独り善がりであったり、欺瞞に満ち溢れていたり・・・何か、欠点が有る。其の欠点が垣間見える仕事に、私は就いている。
 

 今の人生に不満は無い。其れでも、”こんなはずではなかった”と、いつも思う。


活動記録071:



 本日の任務は、まず来年度の時間割を確認。珍しく、マークシートにミスが無かったようだ。第3案まで確りと組まれていた。此れは奇跡で有る。
 その後、個別LHRの事前に参加。目的地が非常に遠いことが判明。行軍は困難なものになると思われる。重ねて、余り魅力的な内容が見られなかったので、今後の企画に期待する。
 後、卒送のゲネ。本番以外では最初で最後の舞台であるため、様々な試行錯誤を行った。祭の舞台統括に於いて培った、”まき”、”のばし”の勘が鈍っていないことを確認し、アドリブを使用。急な指令にも耐えうる戦闘作戦が組まれている自信を持つ。然し、演習不足を感じるため、最後まで覚悟が必要である。
 明朝0750時より、最後の演習を開始する。久しぶりの舞台であるため、緊張は計り知れないが、我々は出せ得る全ての力を見せるしかない。我々は0830時、前線に配置される。本当の戦闘は此処から始まる。


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略歴
HN:
ピンク大佐
性別:
男性
職業:
受験生
自己紹介:
高校大好きピンクさん。
ついにおいらも受験生。
学校案内載ってるほどの、
高校大好き野郎だが、
大学目指してこの頃は、
自重し始め人外の、
道をたどると心に決めた。
そんな夏の夕暮れに、
心透かして今日もまた、
受験戦線ひた走る。
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